ビジネス契約書専門の行政書士(特にIT&クリエイター系の契約書に強い)
ビジネス法務コーディネーター®の大森靖之です。
はじめに:中小ベンチャー企業のリアルな日常と悩み
私は日頃から多くの中小ベンチャー企業の経営者の方とお会いする機会がありますが、どなたも例外なく「とにかく忙しい」状況にあります。
そして、そんな多忙のなかでも、
- 取引先との関係を改善/整理したい
- 組織全体のパフォーマンスを向上させたい
- 社員がもっと働きやすい環境を整えたい
- 業務をもっと効率化したい
- 数字をしっかり管理したい
- 社員の給与を引き上げられるような経営をしたい
──そういった前向きな考えを持っておられる方が本当に多いのです。
士業の説明は経営者の言葉になっているか?
行政書士の仕事について、法律上はこう説明されています。
行政書士は、行政書士法(昭和26年2月22日法律第4号)に基づく国家資格者で、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する許認可等の申請書類の作成並びに提出手続代理、遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成、行政不服申立て手続代理等を行います。(日本行政書士会連合会HPより)
しかし、この説明をそのまま経営者に伝えても、「それで何ができるの?」と戸惑われることが少なくありません。
なぜなら、経営者の“悩みの言葉”に置き換えられていないからです。
中小ベンチャー企業が本当に求めているもの
私が支援をする中で感じているのは、
「全部はいらない、必要なところだけ、実行できる形で欲しい」
という経営者の本音です。
- お金も、人も、時間も足りない
- やりたいことはたくさんある
- でも全部は手が回らない
だからこそ、「最低限で最大効果」が求められます。
この視点で支援の在り方を再設計することこそ、士業の真価が問われている部分だと考えています。
「強みに集中する」という考え方
私は次のように考えるに至っています(2025年4月現在)。
「弱点を補うより、すでに持っている強みに経営資源を集中した方が、成果が出やすい」
たとえば、飲食業を営むある企業では、複数業態を展開していたものの、コロナ禍もあり、売上と収益性を見て「テイクアウト専門の唐揚げ業態」に絞り込んだ結果、短期間で利益率が向上しました。
また、ある製造業者はBtoC販路を見直し、得意なBtoB市場に集中したことで、受注も安定し、組織全体の効率も改善されました。
このような、ある種の「選択と集中」は、限られた資源で成果を出すための戦略的思考であり、士業としての支援もこの視点を持つべきだと感じています。
「専門家」ではなく「編集者」としての士業へ
私たち士業は、ときに「編集者」としての役割も必要です。
- 経営者の悩みを言語化し
- マッピングし
- 実行可能な形に落とし込む
そのプロセスこそ、混沌とした現場に秩序をもたらし、前進を可能にします。
「何を整えるか」ではなく、「どこに集中すべきか」を一緒に考える視点を持つこと。これが、これからの士業の価値だと思います。
生成AI時代における「士業の価値」
ChatGPTをはじめとする生成AIの普及により、情報調査が自動化される時代になりました。
とはいえ、AIが出力するのは「選択肢」であり、「判断」ではありません。
- 自社に本当にフィットするか?
- 社内のオペレーションと矛盾しないか?
- トラブル時に経営判断を支えられるか?
こうした経営的チューニングは、依然として人の役割です。士業は「経営と現場の橋渡し」を担う重要なポジションにあります。
情報発信は、「正しさ」より「届きやすさ」
どんなに正しい情報も、相手に届かなければ意味がありません。
- 難しい専門用語を使わない
- 経営者が直感的に理解できる言葉を選ぶ
- 具体的なエピソードや業界例を交える
こうした工夫こそが、士業として信頼される情報発信につながります。
おわりに:中小ベンチャー企業の「最前線」にいる存在として
中小ベンチャー企業は、常に“今”の課題と向き合っています。
だからこそ、私たち士業も、過去の知識を披露するだけでなく、現場と並走し、経営の意思決定を支える存在でありたいと思います。
これからも、「使いやすくて頼れる専門家」であることを目指して──。
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