ビジネス法務コーディネーター®の大森靖之です。
ビジネス契約書専門の行政書士(特にIT&クリエイター系の契約書に強い)のほか、コミュニティFM局の構成作家兼パーソナリティとしての活動もさせていただいております。
今回ご紹介する本
『国民の違和感は9割正しい』堤未果(PHP新書)
書評
タイトルに惹かれて即買い。
国内の政治・経済~国際情勢までここのところ「違和感」を感じること多々。
この本を読んで感じたありのまま(ちょいワルなことも含め)のことは、下掲の「音声配信」(契約書に強くなる!ラジオライブ)にて、リスナーの皆さんとのやり取りの中でお話ししておりますので、よろしければお聴きください。
一番「なるほど!」と感じたのは以下の箇所。
ニュースから個人を取り除くと、先入観が外れる
P.172~173
「反射的に判断せず、冷静に考えるために、今すぐできる簡単なことはありますか?」
ある時、中学生の読者から、そんな質問をもらいました。
例えば、メディアが事実より個人に焦点を当てていたら、判断するのをやめて、まずは頭の中でこう問いかけてみてください。
<このニュースから個人を取り除いたら、印象はどう変わるだろう?>
イーロン・マスク氏が、所有するX社で、バイデン政権が検閲の圧力をかけた、という情報から、固有名詞を外してみるのです。
米国在住の50代の男性が所有するソーシャルメディア企業に、某国の政府が連絡して……。
最初に聞いた時と、少し印象が変わっていませんか?
これを、何回か繰り返し、脳内のフィルターを一枚ずつ剥がしながら、そのニュースを誰かに説明し直してみてください。
これをやると、自分でも意外に感じるような、新しい視点が出てきて驚くでしょう。
これはニュースに限らず、身近なところでも使える「技」。
影響力のある人の固有名詞が前面に出てきた情報は、「米国在住の50代の男性が所有するソーシャルメディア企業に、某国の政府が連絡して……。」のノリで「首都圏在住の50代の中小企業経営者が……」などと、言い換えてみると、致命的な真偽の取り違えは防げるかと。
また、
「△△さん(身近な人気者)が言っている」
「○○さん(組織内のキーパーソン)も共感している」
「社長(権力者)がおっしゃっている」
こういった影響力や権力がある人が前面に出てきた情報については、一度冷静に考えてみる。
個人名が出てくるとどうしても私情が入ってしまいますから、一度それを取っ払って、事実関係を「客観視」することって大切ですよね。
もう上記とは別の視点から。
ニュースの見方として、
【税制上の優遇措置】
【時代の寵児】(その逆の「悪者」も然り)
【束ね法案】(複数の法律を改正するときに束ねて一本の法律案として国会に上程)
これらの言葉が踊っている事案では、鵜呑みにせず、一次情報にあたって、裏取りをする。
以上を繰り返し、精度を高めることによって、賢い生き方ができるようになるのはないか?と感じました。
ともかく、「世の中に対する違和感」を感じている方々に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
音声配信
上記のほか、『国民の違和感は9割正しい』堤未果(PHP新書)に関するざっくばらんな感想は、音声配信「契約書に強くなるラジオ」でお話ししております。
▽音声をお聴きになるには、以下をクリックください(音声配信アプリstand.fmへ)。
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それらの豆知識を、セミナー講師をつとめる際によくご質問をいただく項目を中心に、『やさしく』『わかりやすく』をモットーに、リスナーの皆さんの顔を思い浮かべながら、マイクに向かって心を込めてお話ししています。
▼水曜:契約書に関連してよく質問をいただく項目を中心に収録配信
▼日曜:朝7:00〜30分程度、最近読んだ本の紹介、時事についての雑談など
最後まで、お読みくださりありがとうございました。
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