セミナー・研修

【講師実績】コンプライアンス研修を担当(埼玉県産業振興公社様/2026年5月)

ビジネス契約書専門の行政書士(特にIT&クリエイター系の契約書に強い)
ビジネス法務コーディネーター®の大森靖之です。

目次


1. 研修概要

このたび、公益財団法人埼玉県産業振興公社様主催の「コンプライアンス研修(基本編)」にて、講師を担当いたしました。

本研修は、若手社員・中堅社員・管理職の方を対象に、コンプライアンスの基本的な考え方や、日常業務で起こり得る身近なコンプライアンス違反、その回避法について学ぶ内容です。

コンプライアンスという言葉は、企業活動の中で日常的に使われるようになりました。一方で、「法律を守ることだとは分かるけれど、日々の仕事で具体的に何を意識すればよいのか分からない」と感じている方も少なくありません。

今回の研修では、法律の条文を細かく覚えることを目的とするのではなく、日常業務の中で「これは少し危ないかもしれない」と気づき、迷ったときに確認・記録・相談ができるようになることを重視してお話ししました。

項目内容
研修名コンプライアンス研修(基本編)
主催者公益財団法人埼玉県産業振興公社様
実施日2026年5月22日(金)
時間13:30〜16:30
実施形式WEB開催
対象者若手社員・中堅社員・管理職の方
講師行政書士大森法務事務所 大森 靖之
主な内容コンプライアンスの基本
身近なコンプライアンス違反とその回避法、
社会人として正しい判断と行動をするためのポイント

今回の研修には、製造業を中心に、幅広い業種・職種の方にご参加いただきました。

受講者の年齢層は若手社員から管理職層まで幅広く、現場部門、管理部門、調達・原価管理部門など、さまざまな立場の方にご参加いただきました。

コンプライアンスは、特定の部署や役職だけに関係するものではありません。営業、製造、管理、調達、総務、現場対応など、会社で働くすべての方に関係します。

そのため、今回の研修では、法律名や制度を一方的に説明するのではなく、日常業務の中で起こりやすい判断ミスや、現場で迷いやすい場面を意識しながらお話ししました。


2. 研修で重視したこと

研修の冒頭では、コンプライアンスを考えるうえでの基本姿勢として、次の3つをお伝えしました。

①定められたプロセスを守る
②嘘をつかない
③自分がやられて嫌なことを相手にしない

一見すると、どれも当たり前のことに見えるかもしれません。

しかし、会社という組織の中では、「前からこうだった」「急いでいた」「少しだけなら大丈夫だと思った」といった理由で、この当たり前が崩れてしまうことがあります。

重大なコンプライアンス違反は、ある日突然起きるように見えて、実際には日々の小さな判断や、曖昧な運用の積み重ねから生じることが少なくありません。

だからこそ、日頃から、社内ルール、記録、情報管理、取引先との関係、相談のタイミングなどを意識することが大切です。

今回の研修では、コンプライアンスを「法律の暗記」としてではなく、「仕事の進め方」として捉えていただくことを意識しました。


3. 研修で取り上げた主な観点

今回の研修では、コンプライアンスの基本的な考え方に加え、会社の意思決定プロセス、個人情報や会社情報の取扱い、取引先との関係、近年注目されているコンプライアンストピックなどを取り上げました。

いずれのテーマについても、法律の制度説明だけで終わらせるのではなく、受講者の方が日常業務の中でどのような場面に注意すべきかを意識して構成しました。

視点研修で意識したポイント
社内手続前任者からの引き継ぎや慣例をそのまま鵜呑みにしない
記録管理口頭だけで済ませず、後から説明できる記録を残す
情報管理個人情報や会社情報を不用意に外へ出さない
取引先対応立場の強さを使って、相手に無理な負担を押しつけない
判断に迷う場面一人で抱え込まず、早めに確認・相談する

研修では、できるだけ難しい言葉を避け、身近な例や実際に起こり得る場面を交えながら、受講者の方が自分の業務に引き寄せて考えられるようにお話ししました。


4. 身近なコンプライアンス違反とその回避法

コンプライアンス違反というと、ニュースで報道されるような大きな企業不祥事を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし、実際には、日常業務の中の小さな判断ミスや、社内で慣例として続いている処理、前任者から引き継いだまま確認していない運用が、後に大きな問題につながることがあります。

研修では、社内関係、PCやインターネットの利用、取引先との関係など、身近な業務場面をもとに、どのような行動がコンプライアンス上のリスクになり得るのかを確認しました。

たとえば、社内の承認手続を飛ばしてしまうこと、必要な記録を残さないこと、個人情報や会社情報を不用意に扱うこと、取引先に過度な負担を求めてしまうことなどは、いずれも日常業務の中で起こり得る問題です。

大切なのは、日々の業務の中で、「これは少し危ないかもしれない」と気づき、必要に応じて記録を残し、上司や担当部署に相談し、会社として適切な判断につなげることです。


5. 受講者の声

研修後のアンケートでは、多くの方から「参考になった」「分かりやすかった」とのご感想をいただきました。

特に、具体的な事例や身近な例を交えた説明について、分かりやすかったとの声をいただきました。また、「聞いたことのある法律や初めて聞く法律が、自分の仕事と密接に関係していることが分かった」「コンプライアンスという言葉の意味から学ぶことができた」といった感想もありました。

自社に持ち帰って実践したいこととしては、社内ルールの確認、情報管理の見直し、取引先対応の確認、意思決定プロセスの記録などが挙げられていました。

単に法律知識を学ぶだけでなく、自社の業務や日々の仕事に引き寄せて考えていただけたことは、講師としても大変ありがたく感じています。


6. 研修を終えて

今回の研修を通じて、コンプライアンス研修では、法律の条文や制度をそのまま説明するだけではなく、受講者の業務に結びつけて伝えることの重要性を改めて感じました。

「法律を知らなかった」では済まされない場面がある一方で、すべての社員が法律の専門家になる必要はありません。

大切なのは、日々の業務の中で、

  • これは少し危ないかもしれない
  • この情報は外に出してよいのだろうか
  • この依頼は相手に無理をさせていないだろうか
  • この手続は社内ルールに沿っているだろうか

と立ち止まれることです。

そのうえで、必要に応じて記録を残し、上司や担当部署に相談し、会社として適切な判断につなげることが、コンプライアンス違反を防ぐ第一歩になります。

今後も、法律を一方的に説明するのではなく、現場で使える言葉に置き換えながら、企業の皆様が安心して業務を進められるような研修を行ってまいります。


【執筆者】

ビジネス法務コーディネーター®/行政書士 大森 靖之
現場で実際に使える判断基準を前提に、契約実務を整理しています。


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