ビジネス法務コーディネーター®の大森靖之です。
ビジネス契約書専門の行政書士(特にIT&クリエイター系の契約書に強い)のほか、コミュニティFM局の構成作家兼パーソナリティとしての活動もさせていただいております。
はじめに
2025年2月15日(土)
さいたま起業家協議会さま主催イベント(後援:埼玉県、さいたま市ほか)にて『新たな情報発信』をテーマに、ラジオ番組制作&パーソナリティの一連の活動の事例報告をさせていただきました。
その時にお話ししたことを中心に備忘録的に記事にまとめておきたいと思います。


改めて注目されてきている音声メディア
ラジオパーソナリティをやってみたいなと思ったきっかけはコロナ禍。
「ステイホーム」中心で活動が制限される中で、何か新しいことにチャレンジできないかと考えていた中で出会ったのが音声メディアです。
現在では、以下の音声メディアで定期的な情報発信をしています。
①FM Kawaguchi「ちょいワルMonday」(コミュニティFMラジオ)
②stand.fm「契約書に強くなる!ラジオ」(音声配信アプリ)

目に見えない情報、耳から入ってくる温度
私たちが普段触れている情報の多くは文書、動画、SNSの投稿など「目から入るもの」です。
一方、音声だけの世界では、“耳”がすべてです。声のトーンやリズム、間の取り方、ちょっとしたニュアンス。
そこに話し手の人柄や感情、空気感までがにじみ出てきます。
コミュニティFM局の方では、リスナーのみなさんに親しみをもっていただくため、本名ではなくあえて「やっちゃん」というニックネームで出演していたのですが、放送がはじまってからしばらくすると、色んな人(番組を聴いてない人も含む)からこんなことを言われるようになりました。
「やっちゃん、ラジオで話してるときのほうが、なんか親しみやすいね」
「声がいいね!声を聴いてると、相談しやすそうだなって思う」
“やっちゃん”と呼ばれるようになって、音声には人と人との距離を縮める力がある??ということに気づきました。
音声メディアの特徴と可能性
音声メディアには、いくつかの強みがあります。私の経験と重ねながら、その特徴をご紹介します。
■ 容易性:誰でもすぐ始められる
マイクとスマホ、そして「伝えたい気持ち」さえあれば、すぐに始められるのが音声メディアの魅力です。
stand.fmなどの音声配信アプリは、音声による情報発信のハードルを下げてくれました。
顔出しも不要、編集も最低限。
言葉にしたいことがある人にとっては、本当に自由なフィールドです。
■ 空間性:一人だけど、つながっている感覚
音声は、基本的に「ひとりで聞く」メディアです。
しかし、不思議と、聴いていると誰かとつながっているような感覚があります。
特に青春時代に深夜ラジオを聴いて育った人にはわかると思いますが、
ラジオには「孤独な個人同士が連帯している」という不思議な一体感があります。
生放送(ライブ配信)には、パーソナリティとリスナーが「同じ時間を過ごしている」という空気も強く感じられます。
そこがSNSや動画とは決定的に違うところです。
■ 双方向性:一緒に番組をつくる
上記『ちょいワルMonday』『契約書に強くなる!ラジオ』では、リスナーの皆さんからの投稿や質問を大切にしています。
コール&レスポンスで番組を進行していきますので、リスナーと番組の境界がとても近いのが特徴です。
SNSでも双方向のやりとりは可能ですが、ラジオの世界では、
「しっかり聴いた上で、自分の言葉で返す」という文化が根強く残っていると感じます。
■ 炎上しにくいメディア:リスナーは「傾聴力」と「共感力」が高い“耳の人”
リスナーというのは、基本的に「耳で情報を受け取る人たち」です。
耳から入ってくる情報は、目と違って“注視”しなくても、自然と入り込んできます。
そして不思議なことに、気がつけばじっくり聴いているということがよくあります。
特にラジオのリスナーは、「傾聴力」と「共感力」がとても高い方が多いと感じています。
たとえば私が番組内で何気なくこぼした言葉に対して、
「今日のやっちゃん、声にちょっと疲れが出てたよ」
「その話、なんだか胸に刺さりました」
といった反応をいただくことがあります。
そんなとき、
「ああ、本当に聴いてくれている人がいるんだ」と、しみじみ実感します。
音声はバズらない。でも、効いてくる
音声配信は、SNSのように拡散されたりバズったりすることはあまりありません。
一方、そのぶんじわじわと効いてくるメディアだと感じています。
「番組を継続している」という事実が、「話す力がある人」「伝えられる人」というイメージや評価につながり、契約書やコンプライアンスに関するセミナーの講師として声をかけていただいたり、イベントや式典でのMCのご依頼をいただく機会も増えました。
音声配信の継続が、本業での経験を活かした別の仕事である「話す仕事」につながってきてきている…そんな実感があります。
自分の言葉で伝える。話し方はあとからついてくる
「うまく話せないから音声配信は無理です」と思っている方も多いですが、
実は、完璧に話す必要なんてまったくありません。
大事なのは、「自分の言葉」で、「自分の想い」を届けること。
これは訓練次第で誰でもできるようになりますし、
そのプロセスの中で、言語化の力や伝える力が育っていきます。
「ラジオを始めるときにスクールでも通ったの?」と言われることも多いのですが、特に通ったことはなく、レギュラー放送を続けて育中で「どうすれば伝わるか」を日常的に考え続ける癖がついたことで、自分自身の考えや言葉の整理にもつながり、流暢に話せるようになってきているのだと思います。

最後に:声で届けることについて、いま思うこと
ラジオやstand.fmで発信を続けてきた中で、堅い肩書きや専門職の枠を少し越えて「人としての関係性」を築くのがちょっとだけ上手になってきたのかな?と感じています
でも正直なところ、音声配信について私はまだまだ素人の域です。
100年という長い歴史を持つラジオというメディアに触れるほど、その奥深さと可能性の広がりを日々感じています。
「しゃべる」こと一つ取っても、学びは尽きません。
音声で発信することの意味や手応えについて、ようやく自分なりに少しずつ掴みかけてきたところです。
だからこそ、これからも試行錯誤しながら続けていきたいですし、また新たな気づきがあれば、このブログで共有していけたらと思っています。
ラジオ番組でも紹介!(FM KawagichiちょいワルMonday)
本記事のことについては、上記ラジオ番組(FM KawagichiちょいワルMonday)でも紹介させていただきました!
▽音声をお聴きになるには、以下をクリックください(音声配信アプリstand.fmへ)。
最後まで、お読みくださりありがとうございました!
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