ビジネス契約書専門の行政書士(特にIT&クリエイター系の契約書に強い)
ビジネス法務コーディネーター®の大森靖之です。
はじめに
新年度のこの時期、当ブログへのアクセスを見ていると、「これから行政書士として開業しようと考えている方」からの訪問が増えているように感じます。
今回は、私自身の体験をもとに「独立初期の過ごし方」についてお話ししてみたいと思います。
たまたま出た研修が、5年越しで役に立った話
先日、ある許認可業務に関するお問い合わせをいただきました。
その内容は、以前の私であればきっと対応に困っていたかもしれません。でも、実は10年ほど前に参加した行政書士会の研修会でもらった資料と、そのとき得た知識が大いに役に立ったのです。
あの頃は仕事があまりなく、「なんでもいいからヒントが欲しい」という気持ちで参加した研修会でしたが、まさか10年越しで仕事に直結するとは──。
あらためて、「自分の意思で選んだ行動には、何かしら意味がある」と感じさせられる出来事でした。
受け身の“安心感”は身にならないこともある
ただし、ここで注意したいことがあります。
当時の私が研修に参加したのは「仕事がなくて不安だから、とりあえず行政書士会の研修に行っておこう」という理由でした。
気持ちは分かります。開業当初は特に、何をすればいいのか分からず、とりあえず「動いた感」を得ることで不安を和らげようとしがちです。
しかし、私は思います。
「仕事は、自分で引き寄せるもの。受講するにも“想い”が必要だ。」
目的を持たずに研修会に出ると、その場では安心しても、結局身にならずに終わってしまうことが多い。そういった受け身の姿勢は、長い目で見れば逆効果になることもあります。
開業直後に陥りがちな“モチベーション切れ”
最近、支部行事などでお話しする開業間もない同業者の中には、
「どうしてもモチベーションが続かなくて……」
という声をよく耳にします。
でも、モチベーションって、そもそも一過性のものだと思うんです。
習慣こそが、開業後の“推進力”になる
私が独立してから実践してきて、効果を実感しているのが「モチベーションに頼らず、タスクを習慣化する」こと。
その考え方に出会ったのがこちらの一冊です。
📘 小さな習慣
スティーヴン・ガイズ 著
(Amazonなどで1,540円前後)
この本には、こんなメッセージが繰り返し登場します。
「やる気がない日でも、無理せずできる行動を毎日継続しよう。」
私も、1日1投稿のSNS、1週間に1記事のブログ、1日1件の営業連絡など、“小さな行動”を積み重ねることで、開業後の不安な時期を乗り切ることができました。
習慣化の工夫
行政書士として独立すると、当然ですが「上司」はいません。自分の行動を管理するのは、100%自分自身です。
だからこそ、良い習慣をどれだけ早く身につけられるかが、今後の成長スピードを大きく左右します。
モチベーションに頼りすぎると、刺激がなくなった瞬間に止まってしまいます。
「今日はやる気が出ないから、また明日」──ではなく、
「今日は1ミリでも前に進もう」と思える“習慣の仕組み”を持っておくこと。
それが、行政書士としての活動を支える確かな土台になるのではないかと考えています。
おわりに:学びは、時間を越えて意味を持つ
今回の体験を通じて、あらためて思いました。
「そのときは無駄に思えたことも、後になって“伏線回収”される日が来る」
ただし、それは“受け身”で得た情報ではなく、自らの意思で選び取った学びだからこそ活きるのだと思います。
不安な時期ほど、つい他人のペースに流されがちになりますが、「自分の意思で選び、行動し続ける」──この姿勢を忘れずに、焦らず着実に歩んでいければな、と思っています。
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